気分は放浪記

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2011年 10月 18日

裏磐梯へ・・・(12) (虹について)

前回の記事に続きまして、朝露に濡れた草っぱらを撮った写真たちです。

PENTAX K-5 + DA 55-300mm F4-5.8ED
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前回、水滴の玉ボケ(丸ボケ)が虹色になるという事を書きましたが、この雫のボケが虹色になるのは、空にかかる虹と原理は似ています。

太陽の光が水滴に差し込むと、水滴がプリズムの役割をして光が屈折して虹色のスペクトルに分けられ、反射して出てきた光を見ると虹色に見えます。

それでは、ちょっと脱線して虹の事について記しておきます。
文章ばかりで分かりづらいと思いますので、興味ある部分だけ読み飛ばしてもらえればと思います。

【虹が見える方向について】
空に虹を見る事が出来るときですが、必ず決まった方角に出る事をご存じでしょうか?

上述の通り虹は水滴(雨粒)の中を太陽の光が通る事によって、その光が水滴の中で屈折して虹色に分光されます。
この水滴の中で屈折する角度が決まっており、太陽を背にして太陽と、自分と、地面に出来る自分の頭の影を結び、そこから約40度の角度上の方を見ると虹が出ている事になります。
もし地面と平行に太陽光線が射しているとすると、地面から約40度の位置に虹が出るという事です。

言い方を変えますと、太陽と自分と虹とを結ぶ角度は必ず約140度です。
太陽の光が雨にあたって、雨粒内で反射した光が虹となって見えるので、この条件を満たす天気のよい夕方(太陽の高さが低い)で夕立(雨)があるときなどにしか見ることができないのはこのためです。

よって太陽が高い位置にあるときは、その分虹も低い位置に出る、もしくは原理的に虹は地面より下にあって見えなくなってしまい、太陽の位置が低い方が高い位置に虹が見える事になります。

ちなみに、細かい事を言いますと、虹は良く7色((青)、(藍)、)と言われていますが、赤い光が約42度、紫の光が約40度の屈折率です。
それぞれの雨粒は多色の光を反射しますが、雨粒と虹を見ている人の距離は離れているため当然角度も微量になり、1つの雨粒からはそのうちの1色のみが観察者の目に届いているという事になります。

【虹が弧を描く理由】
では、何故虹は弧を描いているのでしょうか?

太陽を背にして約40度の方向に虹は見えているので、観測者を中心として、左右の方向にも同じく約40度の方角に虹が見えることになります。
1点を中心に左右上下に等しい角度で遠方に点を取っていくと、円弧を描きます。

もう少し分かりやすい例で言うと、太陽を背にして立っているとします。
手に持ったコンパスを40度くらいに開き、柄の方を手前にし、針の方を自分の頭の影の方に向けます。
そこで、針を動かさないようにコンパスを回すと、コンパスの鉛筆の付いている方の延長線上に虹が見えることになります。

【空に浮かぶ虹は自分だけの虹!?】
虹が見える場所と言うのは、見る人と太陽の位置関係で上述の通り決まってきます。
虹は目の位置が決まると、その位置での虹が見えます。
目が別の場所に動くと、別の位置での虹が見えます。
言い方を変えると、十人の人が一緒に虹を見たとき、「一つの虹を十人で見る」のではなく、「十人がそれぞれ自分の虹を見る」のです。

逆に目の位置と太陽の位置が変わらなければ、虹も動きません。
たとえばホースを持って水を宙にまきます。
その時角度が合えば虹が見えるわけですが、そのまま自分は動かずに水をまく場所を変えてあげると、水がある場所へ虹の弧がそのまま伸びる、もしくは水がなければ虹が消えるだけで、虹そのものは動いてはいかないはずです。

【虹の根元には行けるのか】
虹が見えたときに、虹の根元(付け根?)に辿りつけるのだろうか!?と思ったことがある人は少なくないはず・・・。
しかし上述の通り虹へ辿りつこうと動くと、虹もそれに応じて動いてしまうので、残念ながら虹を捕まえる事は出来ません。残念・・・。


と、ここまで文章だけで書いてきたためイメージしづらいかもしれませんが、たまたま見つけたこちらのページを見てもらえるとイメージがつくかもしれません。
キャノンサイエンスラボ 光って何? - 虹はなぜできる?
虹以外にも写真を撮る時に一番大事だと思っている光について、色々書いてあるので読んでみると面白いかもしれません。

ここ裏磐梯で撮影してきた風景は、星だったり、朝焼けだったり、こういった朝露に濡れた草だったり、どれも撮っているものは物というより光なんだと自分では思っています。
なんで朝焼けは赤くなるんだろうとか、なんで水滴をぼかしたものが虹色になるんだろうとか、それは理由は知らなくても目で見える景色は一緒かもしれませんが、その意味を知っているとより楽しくなり、そして物の見方が広がって、そこから新しい何かを見つけることができるかもしれません。

さて、水滴に出来る虹色の丸ボケからかなり話が飛躍してしまいましたが、要はこの虹色のボケも虹を見るのと同じで、水滴の中に太陽の光が差し込みちょうど角度が自分の位置とあってできるものです。
ちょっと位置を変えるだけですぐ見えなくなったり、別の場所に現れたりで撮っていて飽きません。
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さて、こんな風景を撮りだすといくらでも時間を費やしてしまうので、適当なところで切り上げて今度こそテントへと戻り朝食にします。

結局起きてから4時間くらい飲まず食わずでずっと立ちっぱなしで撮影してたので、ようやくここで落ち着いて朝陽を浴びながらの一服です。
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(これは携帯で撮影。)
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by kibunwatabibito | 2011-10-18 20:56 | 日本の風景


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