気分は放浪記

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2011年 10月 03日

裏磐梯へ・・・(2)

前回の記事ではO-GPS1のアストロトレーサー機能を使って撮影した星の写真を何点か載せましたが、今回O-GPS1と星景写真についてちょっと書いてみます。

まずは、こちらの写真をご覧下さい。

PENTAX K-5 + DA★ 16-50mm F2.8 with O-GPS1
e0110874_23324492.jpg




この写真、実は2枚の写真を合成して作っています。

というのも、先の記事にも書いたとおり簡易赤道儀として使えるこのアストロトレーサー機能を使うことによって、カメラ内のイメージセンサーは星の日週運動にあわせて動き、長時間露光しても星を点像として撮る事ができます。

星の動きに合わせてイメージセンサーが動いているという事は、星空だけをファインダーの中に入れて撮っている分には問題ないのですが、木や山や地上の固定物等を入れて撮ると当然イメージセンサーが動いた分だけそこがぶれて写ってしまうのです。

実際に撮ったこちらの写真をご覧下さい。
e0110874_23342445.jpg

この写真の地上部分を見るとぶれているのが分かると思います。

前回の記事の上から3枚目の写真も、O-GPS1を使用して3分間露光しているのですが、こちらの写真についてはあまり木のぶれというのは気にならないと思います。

実際拡大してみると確かにぶれて写ってはいるのですが、風があって揺れれば同じように写りますし、ほとんどシルエットという状況なのであまり気になるような部分ではありません。


しかし、今回の写真はこのままだとやっぱりちょっと気持ち悪いです。

という事で、今回初めての試みでもあり、以前からやってみようと思っていたのですが、アストロトレーサー機能を使って撮った写真を星空用に、そして通常通り撮影した写真を地上部分用にと、構図を変えずに2枚撮っておき、PC上でその2枚の写真を合成してみたのでした。
構図さえずらさないようしっかり撮れば、あとはPhotoshop (自分が使うのはElements 8.0)でレイヤー機能を使えば簡単に作れます。

地上用に通常撮影した写真がこちら。
e0110874_2336450.jpg

ぱっと見、このブログのサイズで見るくらいであればどこが違うの??と思ってしまうかもしれないですが、大きく引き伸ばしてプリントした時などはその差は結構出てくると思うのです。(たぶん。。。)

わかりやすくするため、2枚の写真の右上部の星を等倍で切り出した写真がこちらです。

- アストロトレーサーを使用。 ISO400, 180秒, F3.5 -
e0110874_23365663.jpg


- 通常撮影。 ISO3200, 36秒, F2.8 -
e0110874_2337436.jpg


36秒というそれ程長くない露光時間であっても、撮る星にもよりますがこれだけ流れてしまうのです。

ちなみに、アストロトレーサー機能も完全ではなく、広角でさらに露光時間が長ければ長いほど周囲四隅の星は流れてしまいます。
上の写真も中央はしっかり点像になっているものの、右上の星は流れてしまっているのが分かると思います。

これは当初四隅が流れるのはレンズの歪曲収差が原因なのかな?と思っていたのですが、広角歪み(ボリューム歪像)が原因のようです。
広角レンズで写すと周辺が引き伸ばされてしまう現象ですね。(なので広角レンズで端っこに人が写ると太ってしまう(笑))

赤道儀ではこういった事は起こらないのですが、アストロトレーサーではカメラとレンズは固定されており、球面ともいえる天空を二次元の面である撮像素子上で平行(+回転)移動しながら追尾しているので、どうしても広角の場合は原理的に流れてしまうようです。

まぁ、それでも赤道義を使わずにホットシューにちょこんとこれをつけるだけで、お手軽にこんな写真が撮れてしまうのだから凄いもんです。


話は変わって、こうやって2枚の写真を合成するなんて邪道だ!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、自分はあらかじめ撮影する段階で意図を持ってこういう写真にしよう、という考えを持って撮影する分にはありだと思っています。

デジタルだから後で何とでもなるからとか、撮ったのがダメだったから加工してくっつけてみた、とかそういう消極的な理由付けで出来上がった写真ではありませんから。

また、とかくこういう夜、夜明け、朝焼け、夕方、黄昏時というのは、空などの色味の表現が難しいです。
自分は全てRAWで撮って現像時にホワイトバランスを一枚一枚変えて、自分のイメージにあった色にしています。

これも色というのは人間の目で見た色に忠実であればいいのかといえばそうとも限らず、そもそも人の目が見ている色というのは脳の中で作り出しているもので、夕焼けなどの色は実際に見たものよりも記憶色としてより鮮やかなものとしてイメージして覚えていたりするものです。

だからといって、より鮮やかに!とか必要以上に色彩を強くするのも考え物です。
風景写真にはリアルティも必要だと思っています。


・・・と、なんだか話が脱線して今回は写真もあまりなく小難しい話ばかりになってしまいました。

次回は夜明けから朝焼けまでの言葉なんか必要ない素晴らしい景色を見る事ができたので、お楽しみに。。。


・・・(3)に続く。
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by kibunwatabibito | 2011-10-03 23:46 | 日本の風景 | Comments(4)
Commented by TAMAMI at 2011-10-04 03:10 x
前回の写真といい、神秘的ですね!
不思議な感じがなんとも魅力的です
Commented by 伊藤ゆうじ at 2011-10-04 20:37 x
なるほど~。赤道儀、欲しくなります(>_<)
Commented by kibunwatabibito at 2011-10-04 21:45
TAMAMI さん
中々こんな環境で夜空を見る事ってできないですからねぇ。
また、写真だから見る事の出来る世界というのもありますね。
Commented by kibunwatabibito at 2011-10-04 21:49
伊藤ゆうじ さん
赤道儀手に入れたら、またはまってしまいそうですよね~(笑)


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