気分は放浪記

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2009年 12月 31日

月夜の下で

29日に仕事納め。

いつもこの時期に思うのだが、一年が経つのは早いものだ。

翌30日、昼間は何も予定はない。
このところ本をゆっくり読む時間も少なくなってきたので、近くの書店へ行ってみた。

本屋に並ぶ文庫本を見ながら歩いてまわる時間が好きだ。
「あぁ、この本は良かったな。」とか、表表紙に描かれている絵とタイトルと作家を見て、想像を膨らませ手にとり読みたい本を選んでゆく。

今日は久しぶりに洋書を読んでみようと一冊の本を買ってみた。
Paths of Glory / Jeffrey Archer

興味本位で買っては見たものの、ちゃんと最後まで読めるだろうか。

「なぜ、あなたはエベレストを目指すのか」と問われて「そこに山があるから(Because it is there.)」という言葉を聞いた事がある人も多いと思う。
この本は、その言葉を発したジョージ・ハーバート・リー・マロリー(George Herbert Leigh Mallory)の事を書いた小説。

最初の10数ページを読んだあと、銀座へと向かう。

12月30日、毎年恒例の旧友との忘年会。
高校時代の同級生と毎年この日に集まるのが常となっている。
もうかれこれ10年以上続いている。



10人程いるメンバーも、地方へ転勤していたり、仕事の都合で参加できない人もいて、今年はおそらく今までで一番少ない5人の男達が集まった。

1年にこの1日しか会わない人もいるが、学生の頃一番多感な時期を一緒に共有したというのは、かけがえのない友人なのだろうと思う。

日付が変わったころ、皆と別れ1人歩いて帰路に着く。

待ち合わせた18時、銀座の街は人であふれかえっていた。
毎年この日に同じ場所で待ち合わせているのだが、こんなに多くの人がいただろうかと皆が首をひねっていた。

帰り道の銀座の中央通り、皆もう家路に着いたのだろう。
自分以外に人影は無く、都会の真っ只中にいるにも関わらずシンとした冬らしい空気に包まれ心地よい。

ゆらりゆらりと歩きながら、空を見上げる。
ビルに囲まれた狭い空に、ポツリと星が浮かんでいる。

誰もいない歩道を後ろ向きになりながら南の空を振り返り歩く。
少し開けた夜空には、冬の大三角形が瞬いていた。

今宵は月齢14日の月が明るく輝いていた。

街灯が照らす明るい道の下、月は明るく夜空を照らしていた。
この時期澄んだ空には、都心といえども星をいくつも見ることが出来るのだが、今夜は残念ながら明るい星だけが空には浮かんでいる。

明るい月を見て、数ヶ月前ユーコン川のほとりで過ごした月夜を思い出した。
何一つ人工の光なくしても、月明かりさえあれば灯りなど必要なく歩く事ができるのに。
必要以上に明るい街の光りが少し疎ましくなった。

都会に彩られた夜のネオンの街もきれいだけど、やはり自然の織り成す光りの美しさは心を打つものがある。

この都会に星が瞬く瞬間、どこか別の場所で同じ時間に夜空は広がっている。
この目で見えるものだけが全てではない。
心で感じ、想像できる事が豊かなんだという事を、忘れずに心に留めておきたい。

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by kibunwatabibito | 2009-12-31 01:40 | 日常 | Comments(4)
Commented by sakky at 2009-12-31 15:15 x
都会の中で生活をしていると、確かに
地味だけど存在感があり、都会より揚々と!と輝いているように見える月の存在を忘れてしまいますね。
都会の中で、忘れているからこそ、たまに「はっ」気づいて見上げる
夕焼けや月に感動したりします。

そんな空の事は忘れたりしますが、
電車から見える富士山は、かかさず見ています。
初日の出と富士山、今年も一緒に見られる事を祈ってて下さい(^^;)

良いお年をお迎えください。
Commented by kibunwatabibito at 2009-12-31 16:13
sakky さん
富士山はやっぱり美しいですよんねぇ。
梅の時期に富士山眺めたっきり、そういえば今年は富士山を見られていないような気がします。

初日の出と富士山、見られると良いですね~。
良いお年をお迎えください!
Commented by Fujiko at 2010-01-01 01:40 x
旧友たちとの時間とは、ホントに不思議なもので、
あの頃に戻るんですよね。
しかも、年に1度であっても、お互いよくわかり合っているというか。
有り難い存在です。

私も東京育ちですが、
最近思ったことは、飢えていた分、自然への憧れが強いのか、
その土地の方々からすると、「いつも通り」のことに感動して、
驚かれたことがあります。

写真を撮るには、有り難い感覚かもしれません。
Commented by kibunwatabibito at 2010-01-01 14:30
Fujiko さん
思えば高校生からなので、もう人生の半分以上を出会ってから過ごしているんですよね。
一緒にいるときは、気分はまだあの頃のまま変わらずです^^;

自分もこの10年くらいで身近にある自然に対しての接し方がだいぶ変わったと思います。
写真を撮るという事で変わっていった感性もあるのだなと覆います。


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