気分は放浪記

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2009年 10月 10日

ユーコン川を下る・・・(10)

昨晩は早くに寝る事ができたので、朝はすっきり起きる事ができた。
テントから出て川の方へと降りていくと、今朝も川霧が出ており西の空には月がゆっくりと欠けながらも高く浮かんでいた。

PENTAX K-7+DA★ 16-50mm F2.8
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朝食の前にまた早朝の清々しい空気の中、森の中を歩いてみる。
どこも美しい苔の緑に囲まれ、とても心落ち着く場所だ。
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今朝の朝食はブルーベリー入りのパンケーキ。
このブルーベリーは、昨日の昼食時に自分達が採取したものなのだ。
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昨日お昼を食べようと上陸場所を探すものの、中々適した所がなくやっと上がれそうな場所を見つけた場所。
低潅木が多く、湿地のような場所であり、あまりゆっくりと過ごそうという場所でもなく、更には獣の匂いのようなものもする。

最初は熊がいたんじゃない?とか言っていたのだが、Tomoさん曰くこの時期ここに生えているような植物がすえたこういう匂いをだすので、そのせいじゃないかと。

そこにはブルーベリーがたくさん実をつけている場所があり、ランチを準備する間Ryokoさんからビニール袋を渡され各自ブルーベリーを集めていく。
たまにとってそのまま口に含むのだが、甘酸っぱくて美味しい。ボスはといえばビニール袋ではなく、胃袋にどんどんおさめていっていくのであった。

その集めたブルーベリーのパンケーキを食べ、今日まず向かうのは対岸のキャンプ地。

実は予定ではTrue Left(川上から見て左側)にあるそのキャンプ地に泊まろうと思っていたのだが、テスリン川が合流する頃、バリバリバリッと久しぶりに聞く轟音を聞くや水上飛行機が目の前水面ぎりぎりに通りすぎていき、着水したのちに自分達が泊まろうとしていた場所へ向かっていくのだった。

基本的にユーコン川でキャンプする場合には、先に人がいる場合には避けて別の場所を探すのがスタンダードだ。
それは、せっかくこういう場所に来ているのだから自分達のゆったりとした場所を保ちたいという事もあるだろうし、一つの場所に多くの人が泊まる事によって自然に与えるダメージを少しでも少なくするという事もあるのだと個人的に思っている。

このフータリンカはテスリン川とユーコン川が合流する場所でもあり、比較的多くのカヌーイストが泊まろうとする場所であり、広さ的にも結構大きな場所なので複数のパーティが泊まっても問題はないのだが、今回は避けすぐ対岸にあるキャンプ地へと昨日は泊まったのだった。

今日はまずその対岸にあるキャンプ地を目指す。
そこから少しハイクアップすると見晴らしの良い場所に出られるトレイルがあるからだ。

目標とする場所は川の真向かいなのだが、流速10キロはある川の流れを横切るのは容易くなく、真っ直ぐ横切ろうと思ったら間違いなく下流に流されていってしまうので、まずは流れの比較的遅い川岸を上流へと遡っていき、十分マージンをとった上で向こう岸へと向かっていく。

無事3艇とも対岸に辿りつき上陸していくと、どこにも人の気配はない。
どうやら昨日の人達は泊まりではなく、降り立った後またすぐ去ってしまったようだ。
そんなこんなで自分達はトレイルを目指していく。
通常ネイティブのガイドであれば間違いなく知っているであろう道も、急遽アルバータ州から呼び寄せられ10数年ぶりにユーコン川を下るTomoさんはこのトレイルを知らないので、そこはRyokoさんの記憶を頼りに進む。
自分も2年前に歩いているのでなんとなく覚えはあるものの、どこをどういったのかまでは詳しく思い出せない。

踏み跡を頼りに進んでいくと次第に深い森となり、ふわふわとした苔に囲まれた美しい緑の中を歩いていく。
「う~ん、こんな所は歩いた記憶ないなぁ」と思いつつ、間違った場所を歩いているなと分かってはいるものの、自分の中ではそんな事は既にどうでもよくシトシトと気持ちの良い雨が降る中、この美しい森の中を歩ける事をただ楽しんでいた。
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さすがにもう違うなという所で来た道を戻っていく途中、踏み跡を確かめ別れ道で「あっ、こっちじゃね!?」とようやく正しい道を見つけるのだった。

急峻な崖のすぐ横を通りながら少し進むと、視界が開け急な馬の背のような道を登っていくと眼下にはユーコン川とテスリン川の流れを見渡す事ができる。
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メンバーのおちゃらけた様子をカメラに収め、しばらく眺めを楽しんだ後は、また来た道をカヌーがある場所へと戻っていく。

このフータリンカは、1890年頃に起きたゴールドラッシュ時代に交易所として郵便局や電信局が建てられ、今でもその建物が残っている。
Hootalinquaとは、First Nations(カナダ先住民)の言葉で、"running against the mountain"という意味だ。

この場所を後にし向かうのは、すぐまた下流にあるシップヤード島と呼ばれる小島。
ここには、長さ40mはあろうかという大きな外輪船「Evelyn(Norcom)」(1908年建造)が今もそのまま朽ちていくがままに残されている。

今回は写真を撮らなかったので、興味がある方はこちら参照。

川を下っていく途中、白頭鷲を何頭か見るのだが、一昨年に比べその数は少なかったように思う。
また近くで見られる機会もなく、写真を撮るには少し遠かったのが残念だ。

DA 55-300mm F4-5.8ED
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その後少し漕いでいくと、1936年に岸壁に衝突してそのまま流され座礁し、今もその残骸がそのまま残っているクロンダイク号(S.S.Klondike)が川の上に姿を現していた。
前回来た時は水量が例年よりも多く、ほとんどが川の下に隠れてその姿を見ることができなかったのだが、今回は船の底が数十メートルにわたって横たわっているのを見ることができた。

DA★ 16-50mm F2.8
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この日は早朝は空が見えたものの、その後ずっと空は雲に隠れ時折雨も降るという空模様だった。
強い雨に降られない限りは、少しくらいの雨であれば川の上でカヌーを漕いでいるとそれほど気にならない。
キャンプ地についてから雨に降られるよりは、ずっと良いだろう。
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DA 55-300mm F4-5.8ED
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- ビーバー -


・・・(11)へ続く。
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by kibunwatabibito | 2009-10-10 00:39 | ユーコン川 '09 | Comments(2)
Commented by sakky at 2009-10-10 10:48 x
すいません。Toshiさんの日記を読んでいると、
写真に見惚れ、読み入りすぎて言葉がなくなります(笑)
ひとつひとつの写真にコメントしていると、
私も日記のような長さのコメントになってしまうので^^;
ガイドブックを読んでいるよな…勉強というか、良い知識になります。
それにしても、大自然の中での臨機応変な旅行の計画、良いですね。
時計をはずして生活するという気持ちが、やっと分かった気がします。



Commented by kibunwatabibito at 2009-10-10 12:31
sakky さん
ここでこうやって書きながら自分も色々調べたりして新たな知識を増やしていくので良い勉強になります^^
臨機応変も経験豊かなガイドの人がいてくれるという安心感があるから、自分もリラックスしていられるんだと思いますよ。


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